「夜ですな。」
「ええ、夜、ですね。」
「あ!右の人、寝てません?」
「うへい、寝てません寝てません、しっかり起きて、ほら、しっかりと座ってますでしょ?」
「んん、なんか傾いてるように見えますが・・・」
「まあまあ中の人、そう云わず。しかし姿勢がよろしいですな。」
「いやあ、そうでもないですよ?しかし左の人、随分と猫背ですな。」
「いやいや、また冗談を!どこが猫背なんすか?すっくと真っ直ぐではないか。」
「確実に猫背かと。」
「いやね?実際猫は好きですよ?好きですけれどもですよ?まさか私が猫みたく猫背?ははっNEKOZE?おかしいですな。笑っちゃうよね僕。」
「・・・では背後から撮影してみては如何でしょう。」
「いいねいいねそれ、撮影しましょう。」
「・・・あ、ほらまた、寝てますよ右の人!」
「ううううん、分かってますってば女将サン・・もう吞めまへん。」
「夢で吞んでますね。」
「女将サンにもたれかかてるんでしょうな、幸せな人。」
「しかし腹減りましたね。」
「減りましたね腹、屋台のおでんにでも行きますか。」
「いいですね、そうしましょう。」
「しかし、夜ですね。」
「真っ暗です、外。」